最後の恋はアナタの隣で

「今日は勉強お休みしようね」

ボーッとしてる頭に響いた、千秋の声。


カシスオレンジ飲み放題の後からも、ずっと欠かさずお勉強会に来ていた私は、


「え……何で?」

ボックス席で対面のソファに座ってる千秋が当然発した言葉に、か細い声を漏らす。


「涼ちゃんに話がある」

「話……?」

「俺が聞く事に正直に答えてね」

「う……ん」

「最近、きちんとご飯食べてる?」

「……」

漆黒の瞳に真っ直ぐ見つめられ、思わずゴクリと唾を飲み込んだ。


そして、ボーッとしてる頭で妥当な答えを探そうとしたけど、思考が上手く回らなくて、


「わっ……分かんないっ」

混乱した私は咄嗟にそう口走った。
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