十和の時
雅先輩にからかわれるように言われ、
雅先輩は歩き出した。
「待ってください!!」
とっさに呼び止めた。
「あの、風邪ですか?だるいんですか?薬もってますか?」
勢いよく質問攻めにした。
雅先輩は一歩後ずさりをした。
「あの、これあげます!!」
雅先輩がうなずいたので、さっきポッケにいれた薬を渡す。
押し付けると言ってもいいぐらいに。
後ろではイツキが寂しそうな顔で十和を見ていた。
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