十和の時
「どうかしたんですか?雅先輩。」
雅先輩の大きな体の脇からイツキが顔を出す。
イツキも175cmと大きいほうだが、雅先輩には負ける。
座り込む十和を見て、イツキがとっさに十和をかかえ、立たせようとした。
それまで硬直していた十和は、
大好きなイツキの顔を見れたのと、久しぶりの感触に、抱きついた。
「イツキ・・」
数秒そのままの体勢。
われに戻った十和は抱きかかえられていた
腕から下に下りた。
「抱き合うならよそ行けよ~。」
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