億万色Love



私…あっさりOKしちゃったけど、もっと反対しても良かったんじゃ‥?


でも父さんや母さんの最初の顔…‥

一番不安になってるのは両親なんだよね



みんなが残りの荷物をトラックに積み、家の中はからっぽになった


時刻は夜の7時


今から新しい家に移動するらしい

向こうに着くのは9時頃で、荷物の整理は明日するんだってさ


私は3台目のトラックに乗り込んだ


トラックに揺られながら、夜の景色を眺めた


知らない街に行く



知ってる人が一人でもいたらいいのに



まぁ私の知り合いにはS大に行くような天才は一人もいない…



引越先もどこなのか分からないし…


私の内心は不安でいっぱいだった



―――――…‥




大きな橋を渡り、辺りは一気に静かになった


見渡すと住宅街に入ったみたいだ

そろそろ着く頃…?


でもこの辺…


大きな家ばっかり…



父さんの知り合いが提供してくれた家って、どんな家なんだろう



そして少ししてトラックが停まった



着いた…?


前のトラックからみんなが降りてくるのが見えて、私も降りた


「これが我が家だ。今日からここで暮らすんだぞ。」




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