億万色Love
「………」
渡り廊下を抜けて条地家に足を入れた
確か…陽介くんが入っていった部屋はここだったはず
陽介くんの部屋らしきドアの前で、私は一呼吸おいた
「………ぁ」
でも今は………
"連、今陽介くんと勉強してるのよ"
この中には連もいるんだ
勉強中だし、邪魔になったらダメだよね
それに連がいるんじゃ、話しづらいし…
何も考えないで突っ走る私の性格………どうしようもない…。
「また後にしよ…」
でもその時
ガチャ…
目の前のドアが開いた
「っ?!」
「あれ、何してんの?」
中から出てきた連にビックリしてしまった私は思わず
「れ、れ、れ…連に用事があったから来たの…!」
なんて言ってしまった
「用事?なに?」
教材を持って出てきた連は渡り廊下に向かう
「それは……その」
「…?」
バカバカバカバカバカ!!
連に用事なんてないくせに何言っちゃってんのよ…!
もぉ……なんて言えば?
「そのぉ…さっきね、えぇっと……その…あれ」
「あぁ!もう来た?」
「へ?」
.