億万色Love




「さっきツレから連絡あって、忘れ物届けに来てくれるんだ。来たことを伝えにきたんだろ?サンキュ」

「え……あ、そうそう!それそれ!もぉ忘れ物なんかしちゃってだらし無いなぁ!ハハ」


……………セーフ

なにこの奇跡

凄すぎる…………



「たまたま忘れただけじゃん。」

「そう?ならいいけど」


連は渡り廊下の扉を開けた


あれ

教材持って出てきたってことは


「ねぇ、もう勉強は終わったの?」

「うん。今日は終わり。また明日も教えてもらうけど」

「ふーん。頑張ってるね」

「まあね。誰かさんとは違うから」

「………オイ」


……ってことは、もう陽介くんは一人


今がチャンス?!

連の後ろをついて歩き、七元家に入った


「しかし早いな来るの…。5分前に電話あったばっかなのに」

「………」


それは知りません…

連が言ったことに乗っただけだもん

実際は友達とか見てない…


まぁ奇跡なら来てるはずだけどね

連が下に降りるのを見計らって、私はもう一度、条地家に侵入した


コンコン…

呼吸すら整ってない状態なのに、さっそくドアをノックした


震える手で、小さくノック…


でも応答がない




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