億万色Love



1限目が終わり、ざわめきだした教室内


次は4限目まで授業がない

でもその4限目は、10階上までの大移動教室なんだよね……


まぁ…亮を誘って一緒に行こっかな


「ナナ」

横を見ると、亮の姿があった


「さっきは…本当にごめん。もうしないから、許してください」

そう言いながら、頭を下げた亮


いや…私の方こそ、キツく言い過ぎたよね…


弱々しく、亮らしくない姿をみて私も反省した


「……許してあげる」


でも、なぜか上目線…(笑)


この性格……私自信も嫌になりそう


「まじ?許してくれんの!?」

「うん」

「……よかったぁ。このまま嫌われて終わるのかと思った」


亮の目はウルウルしていた

そのルックスに涙は似合わないよ

亮はそこまで私のことを想ってくれてる

十分に分かった気がした


「じゃ、あっち戻ろ」

「ちょ…ちょっと…」


強引に腕を引っ張られ、もとの席まで連れられた


その瞬間………


ほんと一瞬だったけど、矢島華子と目が合った


その一瞬でも分かるぐらい


矢島華子の目は



ひどく怒っているような…そんなつりあがった目をしていた





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