億万色Love
放課後になり、誰もいなくなった教室で一人、矢島華子を待った
香留と亮は、気にしながらも先に帰ることにした
"女が女を好きになる"
そんなこと、あるわけないじゃん…
気持ち悪い……
ガラッ…!
「ごめん、遅くなっちゃった」
座って待っていると、勢いよく扉が開き、矢島華子が息を切らし入ってきた
「ちょっと先輩と話しててさ、なかなか終わらなくて参っちゃった。待った?」
「いや…全然。で、話って?」
「うん……あのね」
私の前に座り、手であごを支えるようなポーズをとった矢島華子
「好きになったんだ」
……?!
「は!?」
照れもせず、真顔でそう言った矢島華子を見て、私は立ち上がった
まさか……
亮の言ってたことが……
………当たってた?!
「聞いてる?」
「……ごめん、私帰る」
「え?まだ何も言ってないじゃん」
言ったじゃん!
好きって言ったじゃん!!
やばい…
鳥肌がたってきたよ…
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