億万色Love



話を聞けば……‥ー


三日前、亮がおじさんに頭を下げに来たあの日


この教室に入ってきた亮をたまたま見かけた矢島華子は

一瞬で恋におちた


いわゆる、一目惚れ。

そして今日

亮が転校生だと知り、チャンス到来♪


…らしい。


しかし、あのバカ男に一目惚れしちゃうとはねぇ

まぁ…喋らず黙ってれば、惚れちゃうのも分からなくはないけどね

「津上くんが言ってた"心に決めた人"って、七元さんだよね?」

………そんなこと言ってましたね
私は"多分…"と、頷いた

「でも、七元さんは津上くんに全く興味無し。でしょ?」

「うん…」


なんで分かるの…?


私…‥そんな態度に出ないタイプなんだけどな‥


でも…

"恥ずかしいから、もう近寄らないで!"

あんな堂々と言っちゃった後だしね

分かって当然か…


「よかった。私ね、作戦考えたの。協力してくれる?」

「作戦?」

「津上くんの心を掴む作戦!これは七元さんとじゃないとできないの」

「…なにそれ。理解できないんだけど」

「だから、その作戦を聞いて協力してほしいの!」

「……」


っていうか、亮のことが好きなら、作戦なんか練ってないで直接言っちゃえば済む話じゃん?

なんでわざわざ私が協力しなきゃいけないのよ…



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