待っていたの
「側姫くらい迎えろとでも言われましたか?」

一口、お茶を飲む。


「いや、そんな事ないぞ」

「ではなぜ、急に?」

「お前の事をあまり知らないからな」

「……はあ?」

だからとでも言いたそうな彩の、顔を見て白夜は思う、鈍すぎると。


「服はできそうか?」

「はい、お針子さん達もやって頂けますし、貿易できるのでお金も入ってきますよ」

龍国からデザインと型を流し、武国から玉を輸入し、虎国から絹を輸入し、雀国で服に仕立てる。



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