待っていたの
彩はたいてい権力者は、悪いと疑ってかかる。
悪い事しかしないと、思っているからだ。
日本生まれなので、仕方ない事かもしれないが。


第一、彩自身の気持ちを無視して月妃にと仕立てた人物だ。


「いつまで、いらっしゃるのですか?」

「なんだ……夫婦の語らいをしてもバチは当たらないだろ」

「ふ、夫婦の語らい?」

引き攣る彩の顔。
表情で考えていることがわかる、は?なんで?だろう。


「普段の生活を知るのもいいだろう」



.
< 163 / 243 >

この作品をシェア

pagetop