待っていたの
「バカはどっちだい」

呆れた黒麗の声。


「うるさい、俺は彩しかいらない……他はどーでもいい」

「ふーん。でも彩は言っていただろう、女の子の意にそわない事はダメだと、彩の意思を無視したんだろ?」

ピクッと反応して、黒麗を見る。

「……他の男のモノになる前に」

「自分のモノに?」

被された黒麗の言葉に、子どもっぽく頷く白夜。


「わからなくもないけどねぇ、彩の常識と僕たちの常識は違う」



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