待っていたの

王宮に帰ってくると、翠翠と栄達や門番達が迎える。
「帰りました」

ただいまとは、言わない。彩の帰る場所は日本だからだ。


「お帰りなさいませ、荷物たくさんですね」

「陛下に買わせたのかな、お姫様?」

「栄達、俺が買ってやると言ったんだ」

「自分で買ったやつもあるし、安いけど」

余り強く言えないのは、実際に白夜という巨大なサイフがなければ彩は諦めるしかなかった物ばかりだからだ。


「まったく……無駄遣いはしてないよね?何をそんなに買ったの」



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