待っていたの
栄達にも意外だったようで、中身が気になるようだ。

「布……?それに飾り?」

「あ、そうだよ」

「お部屋にお持ちしますね」

にこやかに翠翠が言うが、彩は止めた。

「無理だよ、重たいから」

彩は護衛の方を見ると、すかさず肩に担ぐ。

「ありがとう」

「これ……全部かい?」

「そうだよ、栄達にもしかたなくお土産!」

乱暴に差し出したのは、おまんじゅう。

「白夜……」

驚きすぎて、つい白夜を名前で呼んでしまう。



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