ブルービースト
相変わらず笑いを堪えている男にちょっと冷たい視線を向けてから、女は目の前にあるシンプルな扉のドアノブを握った。
片手でノックしてから、躊躇いなく、思い切り回す。
そして―――…
「第一部隊へようこそ~ッ!」
―パァンパァン!
―パフパフ~!
「……………………。」
唖然として無言になる女。
(…驚いた。)
しかし超短い感想。
開いた扉の先には、数人の男女達。
それぞれがパーティーグッズのようなモノを持っていて、女の方に笑顔を向けている。
「はい、リアクションある意味満点!固まったか。そうきたか~」
そう言って女を後ろから見ていた茶髪男が、中にいる男女数人としてやったりな顔をした。
それから女の横をすり抜け、男女と並ぶ。
「…じゃあ改めて、戦闘班第一部隊へようこそ。これからどうぞよろしくな」
そう言って前に進み出たのは、男女の中で一番目立つ結構美形な男。
背中まで伸びた蒼い髪、凛と輝く蒼い瞳。
彼は女がこれから補佐することになる相手──戦武中将だった。