【続】俺様王子と秘密の時間
「ま。水かぶったのがアイツで良かったじゃねえか、ざまぁみろ」
ガキ大将みたいな顔をする。
は、羽鳥ってば。
ここぞとばかりに……。
あたしはほんとに悪いなって、責任感じてるっていうのに、嬉しい顔して言ってくれるじゃないの。
あたし、千秋にちゃんと謝らなきゃ……。
「性悪女の今回のターゲットは、何で王子なのよ?」
「バカだなー、葉月は。そりゃ、王子だからに決まってるじゃん」
コウちゃんの言うように千秋が、“王子様”だからって理由なのか、それとも他に何かあるのかな。
謎だらけだよぉ。
「それはそうよ。小悪魔ドール、百戦錬磨って称号を持つ女の子が、コウみたいにむさ苦しい芋男をターゲットになんかしないでしょう?」
コウちゃんがうらめしそうな目をして、はーちゃんを見ていた。