【続】俺様王子と秘密の時間


「絶対何かある。火のないところに煙はたたないって言うでしょ」


はーちゃんの言葉に、あたしはコクンと頷いた。

何もないのにそんな噂が一人歩きするとは思えないんだもん。



「あのさー、オレ……」


あっ!


羽鳥が何か言いかけた時、あたしの頭にある人物の顔が浮かんだ。

こういうことに誰よりも詳しい人がいるじゃない!


あたしは教室を飛び出した。



「おい、人の話を聞け!シイ!」


背中に羽鳥の声がしたような気がしたけど走りだしたあたしはもう止まれなかった。



きっと彼なら何か知ってる!





「それで僕のとこに来たんだ?」


新聞部のドアを開けると椅子に座る涼くんがくるっと振り返った。



「うん……」


やっぱこういうことに関しては、涼くんが一番詳しいんじゃないかって思ったんだ。


情報量、凄そうだもん。

てゆーか涼くんは歩く情報誌だ。

 

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