【続】俺様王子と秘密の時間


学校へ行ってはーちゃんに話を聞いてもらおうと思ったんだけど。


教室にはーちゃんの姿がない。


もしかして図書室かな?

そう思ったあたしは廊下を走って図書室へ向かう。




「やだっ」


え……?


図書室の側まで来ると誰かの声が響いた。



「二人の時だからしたい」

「い、嫌よ!朝からなに考えてんのよ!この変態メガネ男!」


しゅ、修羅場でしょうか?


あたしは図書室のドアから顔を少し出して、そっと覗きこんだ。


うわわわわわぁ――。


中に居たのは二人で並んで座っている、はーちゃんと佐久間くん。


う、嘘ー。

二人、喧嘩してるの?



「葉月が好きだから」


ひゃあああっ。

二人ったらいつの間に。


プイッと佐久間くんから顔を背けてるはーちゃんの顔が、ゆでダコみたいに真っ赤っかだ……。


むふふふふふ。

はーちゃん可愛い。

 

< 251 / 658 >

この作品をシェア

pagetop