【続】俺様王子と秘密の時間
学校へ行ってはーちゃんに話を聞いてもらおうと思ったんだけど。
教室にはーちゃんの姿がない。
もしかして図書室かな?
そう思ったあたしは廊下を走って図書室へ向かう。
「やだっ」
え……?
図書室の側まで来ると誰かの声が響いた。
「二人の時だからしたい」
「い、嫌よ!朝からなに考えてんのよ!この変態メガネ男!」
しゅ、修羅場でしょうか?
あたしは図書室のドアから顔を少し出して、そっと覗きこんだ。
うわわわわわぁ――。
中に居たのは二人で並んで座っている、はーちゃんと佐久間くん。
う、嘘ー。
二人、喧嘩してるの?
「葉月が好きだから」
ひゃあああっ。
二人ったらいつの間に。
プイッと佐久間くんから顔を背けてるはーちゃんの顔が、ゆでダコみたいに真っ赤っかだ……。
むふふふふふ。
はーちゃん可愛い。