【続】俺様王子と秘密の時間
もっと……
もっと……
壊れるくらい抱きしめて。
「優しくしてやる自信ねぇよ」
千秋は伏し目がちな表情をして、切なそうに視線を向けてくる。
もう怖い気持ちなんてなかった。
「……いいよ。優しくなくてもいいの…」
どうしてそんなことが言えたのかわからないけど、ただもっと千秋の体温を感じたいと思った。
こみあげてくるふわふわと暖かい感情の名前をあたしはまだ知らないけど、もう千秋しか見えない。
「オレのこと、全身で覚えて?」
「ん……」
千秋の匂いが染みついたベッドの上で、あたし達は折り重なった。
スプリングが軋む。
千秋の腕の中に閉じこめられて、身体が揺れて、あたしはたまらなくなって千秋を抱きしめていた。