【続】俺様王子と秘密の時間


千秋がゆっくり近づいてくる。


あたしは何故か顔を伏せてしまい、少し俯きがちの視界の隅で人影が揺れたと同時に顔をあげた。


千秋の甘い香りが鼻をくすぐる。



「ぷっ……」


千秋はあたしの顔を見るなり、何がオカシイのかいきなり笑った。


な、なによーー!

あたしの顔がそんなにオカシイわけ――?


すると突然、千秋の顔があたしの顔に近づいてきて、至近距離で見つめられ、ドキリと胸が高鳴る。


ブラウンの瞳が細く緩んだ。


廊下にみんなが居るってゆうのに、千秋は周りなんて気にもせずあたしに手を伸ばし口元に触れた。



そして……

 

< 75 / 658 >

この作品をシェア

pagetop