【続】俺様王子と秘密の時間
千秋がゆっくり近づいてくる。
あたしは何故か顔を伏せてしまい、少し俯きがちの視界の隅で人影が揺れたと同時に顔をあげた。
千秋の甘い香りが鼻をくすぐる。
「ぷっ……」
千秋はあたしの顔を見るなり、何がオカシイのかいきなり笑った。
な、なによーー!
あたしの顔がそんなにオカシイわけ――?
すると突然、千秋の顔があたしの顔に近づいてきて、至近距離で見つめられ、ドキリと胸が高鳴る。
ブラウンの瞳が細く緩んだ。
廊下にみんなが居るってゆうのに、千秋は周りなんて気にもせずあたしに手を伸ばし口元に触れた。
そして……