運命
第1選択 ≪賢い僕の選択≫
「おはよう」
「昨日の試合負けちゃったよ」
「今日、現文のテストじゃん!勉強してないよ…」
私立霞ヶ浦高校の日常的、不変的会話が飛び交う校門前。
僕はいつもの制服、靴、鞄で友達をいつものように待つ。
いつものように退屈な朝は、いつものように終わっていく。

「もうすぐセンター模試だよ…」
「あぁ、まじでダルいよな…。どうせ、全部C判定なんだろうな」

会話が耳に飛び込んでくる。
あぁ、そういえば3年生は受験があるんだったな。
僕はまだ1年だから、気ままに毎日を過ごしている。
が、僕は賢い。
小・中とテストはいつも満点だ。0から100という決められた数の中で100という数字を選択するのにはもう飽きた。簡単すぎる。
だから、僕は国立大学を受験する。高卒から国立という決められたブランドの中で国立という最高級ブランドを選択せずに、何を選択する。
そうなると、僕はいつかあの先輩達のように面倒くさい時期を過ごさなくてはならない。
まぁ、どうでも良いが。

友達が来たようだ。
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