イジワル少年はあたしの彼氏


必死でこれからのことを考える私の目に、カードが飛び込んできた。


「え?」


川村先輩が自分のカードを差し出していた。


「良かったら、これ使えよ。俺の家、近いから。」


ぽかんとする私の手を取り、カードを握らせた。


たちまち顔が赤くなっていく。


「返すのは学校でいいから。俺、4組だから!」


川村先輩はそう言って走り去ってしまった。



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