前の席
Mモードとは?
Sモードの逆。
照れや恥ずかしさでいじられやすくなる。
ツンデレってかデレデレ。
「おい、いつからだよ」
上から目線で毅壱が聞いてくる。
あたしも決心して、そらしてた目を戻す。
「手、握ったときにはもう・・・」
続かない。
恥ずかしすぎて、壁にもたれたまましゃがみこむ。
毅壱の手は壁に置き去りにされる。
「もう?」
聞くなよォォォ!!!
毅壱もしゃがみ、あたしの目を覗き込む。
「・・・好きだった」
語尾がふにゃふにゃになった。
毅壱が手を貸してくれた。
立って、必死で目をそらさないようにする。
「こっちおいで」
毅壱の言葉に逆らえないあたし。
その鍛えられた胸に、飛び込んでいった。