-KAORI-

『ラレス、この子気に入ったみたいだな。』

笑いながらラレス君の頭を叩く彼から、目が離れなかった。

『この子の名前は?』

「この子の名前?えっと、サヨ…です。」

『サヨね。で、君は?』

「あたしっ、あかり!」

『あかりちゃんか。俺、弘貴。』

「あかりでいいよ!弘貴くんね、覚えとくっ。」

弘貴くんは小さく微笑むと、近くのベンチに座った。

『はぁ〜。疲れた。今まで俺さ、喧嘩してたっつーのに、ラレスが散歩行きてぇて言うから、無理矢理だよ。』

「喧嘩!?大丈夫なの!?」

『はは。そんな大事じゃねぇよ?殴りあいくらいかな。』

「殴りあいも、凄いよ!痛かった?」

『俺、なにもされてねぇもんっ!俺が殴っただけ…。』

すまなさそうに笑う弘貴くんは、ラレスの頭を撫でた。


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