CHAT
その日は夜遅くに帰った。

おふくろはまだ寝ずに、親父の帰りを待っていた。

帰ってくるか分からないのに。


「良、おかえり」


微笑んで言うおふくろがムカつく。


「金くれよ」

「ダメよ。どうせ無駄遣いするんでしょ」

「いいからくれって!」

「ダメって言ってるでしょ」


イライラする…


「そんなんだから…」

「え?」

「そんなんだから親父に不倫されんだよ!!」


それからおふくろは何もしゃべらなくなった。

オレは無視して部屋へ上がった。
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