恋めぐり
「誰?」

「こちらは、神様です」

水谷がそう彼を紹介した。

「こんにちは桜理。君はいつの時代でも美しいね」

神様という男の子が私に手を伸ばしてきた。

私に触れる瞬間に、猛流がその手を叩き落とした。

「桜理にさわんじゃねぇ!」

「君も相変わらず心が狭いね〜。話しの続きはうちの中でね」

男の子は勝手に中に入って行ってしまった。

「本当にあれが神様なの?」

「はい」

水谷に何回尋ねても彼は頷くだけだった。
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