出逢ったのは俺様男
部屋に戻ると、買ってきたものを整理してから、着替えをした


そうしてすぐに部屋から出て食堂へと向かう





食堂も終わり時間に近付いていたため人がまばらだった


でも知ってる人物達を発見



「あ、梨ー乃ちゃん!」



あたしが発見すると同時に相手もあたしに気付いたみたいで



「由宇君!」


周りには隼人や拓真も


「梨乃ちんもう食べてたのかと思ってたからびっくり」

「由宇君達も今からなんだ」

「うん、遊びに出かけててさ」

「俺らはバスケ終わったとこ」

「あ、助っ人だっけ?お疲れ様」


隼人と拓真を見ながら言った


「梨乃ちゃんは?」

「え?」

「何か用事?」


…安藤先輩と遊びに行ってたって言うのもなんだかなぁ


だけどそんな思考もむなしく


「梨乃ちゃんなら僕と放課後デートしてきたとこだよ」


後ろからかかった声は紛れも無く、さっき別れた人物



「高志?えぇー!?マジで?ずるい高志!」


由宇君はぶーぶーと文句を言ってるのに対し、


「だってよ隼人。羨ましいな」


何故か隼人に振る拓真


そして隼人に若干睨まれるあたし



…な、何?!何よぉっ



「楽しかったね梨乃ちゃん」

「はぁ、まぁ」

「ずるいー!梨乃ちゃん、俺ともデートしよ。はい約束ー」


由宇君は小指を立ててあたしの小指に絡ませた


そのやり取りそっちのけで隼人はご飯を食べ始め、その隼人を見て小さく笑った拓真には気付かなかったのだった



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