こころの展覧会
現れたのは、現代風の格好をした男性だった。皺のない服からは、几帳面さが見える。
「ふーん、この子が姫が連れてきた子?」
男性は、観察するかのように藍を見た。
「皐月、ちょうどいいところに来たじゃないか。今この子にこの家の説明をしようと思ってたんだけどさ、私説明苦手だから、あんたに任す」
木蓮はその男性を見るなり立ち上がり、、その男性の背中を叩いた。
「それは構わないわよ。あたしは、古川皐月(フルカワ サツキ)。職業は美容師。よろしくね」
皐月は満面の笑みを浮かべ、藍の前に手を差し出して握手を求めた。
「…麻生藍です」
藍は名乗りながら、おそるおそる手を出した。
何か違和感を感じた。
「藍君ね、かわいい顔してるのねぇ」
藍の手は勢いよく握られ、上下に2、3度振れられた。