こころの展覧会
「…経緯はわかった…けど、その質問の答えは、私ではわからないかな。直接本人に聞いみた方がいい」
木蓮は真剣な表情で藍を見た。
それから、この家の説明をするからと藍を居間へと案内した。
☆
居間は和室で、ほとんどなにもないような部屋だ。真ん中に艶のあるこげちゃ色の長机。壁には掛け軸がかかっており、難しい字が書いてある。
その掛け軸の下には、水の張った大きめな黒く、四角い器があり、白い紫陽花が一房浮かべられていた。
藍は机の前に座った。木蓮が2人分のお茶を淹れた。湯のみからは湯気が立ち、お茶のいい香りが辺りに漂う。
「さて…何から説明すればいいのか…」
木蓮はうなりながら考えつつも、言葉を発しようとしてはやめての繰り返しをした。
その時、廊下から足音が近付いてきた。