硝子玉


あの日から11年がたった。

未だにあの硝子玉を欠かさずポケットに入れて持ち歩いてる。

いつでもあの子にあったら持ってるって言えるように



「転入生を紹介します。」

「浪田女子高校から転入してきた北涌青空です!」

再会って言うのか、なんだろう多分彼女があのときの女の子なんだろうって思った。

だから少しポケットから硝子玉を出して彼女に投げた。

彼女は、微笑みながら硝子玉をキャッチして僕の方へ近づいてきた。

「久しぶり!北垣太陽君!言った通り雨上がったでしょ?」

「ああ。」

青空は僕の隣の席になることになった。

「太陽!この子とどーゆー関係?!」

「北垣てめぇ何しでかした!?」

「なんもしてねぇって!」

気がつくと青空はクラスに打ち解けていて全く話す時間が取れなかった。

「それでここのこのy軸は・・・・。」

嫌いな数学、シャーペンを回していると青空がメモを渡してきた。

【今日放課後あいてる?】

うれしさのあまり声が出そうになったがすんでの所で抑えた。

【部活ある。】

【何部?】

【写真部】

【じゃぁ教室でまっとく(^_^)v】



< 3 / 90 >

この作品をシェア

pagetop