☆オレ様ヴァンパイヤ☆
「緋色・・・」
ギュッ
「れ、烈火?///」
ふわりと烈火の匂いがする。
それに混じって、タバコやお酒の匂いもする。
「緋色、いい匂いがする」
烈火が私を抱きしめたまま、胸に顔を埋めてくる。
「れ・・・か・・///」
「緋色・・・胸ちっちゃ」
バッチーン
烈火の頬をビンタして、私は自分の家に帰って行った。
「もう!なんでこんなにドキドキするのよぉ・・・」
コンコン
「緋邑?」
「入ってもいいか?」
「うん。いいよ」
ガチャッとドアが開いて、弟の緋邑が入って来た。
「どうしたの?」
「さっきまで、どこ行ってたの?」
「烈火んとこ」
「ふぅん。姉貴もさぁ、いい加減自覚したら?」
緋邑が、烈火にとってもらったぬいぐるみを触りながら私に言った。
「なにが?」
そう聞くと、緋邑は私をベッドに押し倒した。
「緋・・・・む・・・・ら・・・?」
「姉貴は女なんだよ?いくら幼なじみでもさ、こんな夜遅くに行くなんて『襲って下さい』って言ってるもんだよ?」
緋邑が言い終わると首筋にチクッと痛みが走った。