遠目の子鬼
「だろう?だから今は四の五の言わずに奴の熱が冷めるのを待つしか無いんだよ、な?」


僕の心は複雑なまま、その日の練習は終わった…

         ★

夕食が済んで僕はリビングでお姉ちゃんと一緒にテレビを見て居た。


お姉ちゃんは某アイドルグループのファンで彼等が出演する番組は欠かさず見て居る。


そして録画も。


チャンネル権はお姉ちゃんに有って僕の希望は殆ど受け入れてもらえない。


だから、翌日、クラスで話すテレビの内容も、微妙にズレて居たりする。


「ねぇ、お姉ちゃん…」


お姉ちゃんはテレビに夢中、僕の問い掛けに答えてくれない。
< 113 / 274 >

この作品をシェア

pagetop