白黒先生-二重人格彼氏-


「あれ…じゃあ、成績の方にチェックを…」


「わああ!! それはやめてくださいっ」


「じゃあ、決まりね♪ 次の休み時間、この教材を理科準備室まで運んでください。ごめんね~」



そう言い終えると、鈴城先生はニッコリを笑った。


いつもなら天使のほほ笑みに見えるのが…。


今は悪魔に見える。


あたしはガックリと肩を落として席についた。



「ったく、寝てるのが悪いんだろ」


「うるさいなぁ…うぅ…めんどくさい…」


からかってくる瑛を適当にあしらって、あたしは机にうなだれる。


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