白黒先生-二重人格彼氏-
♪チャララ~♪
「わっびっくりした…って、あたしのケータイか」
「メールじゃねぇの?」
「うん、唯かも」
ケータイを開けて受信ボックスをチェック。
すると、そこには案の定、唯からのメールが来ていた。
【ごめん、近くで彼氏見つけたから声
かけて、これからデート!!】
彼氏か…ったく、うらやましい奴だよ…。
「唯、何て言ってんの?」
「あぁ…彼氏と一緒なんだって」
そう言いながらパコンとケータイを閉じる。
まぁ、怒って帰ったんじゃなくて良かった。
「ったく…色気づきやがって、唯の奴…まぁ、どっかの誰かサンみたいに男ッ気ゼロでも心配だけどな!」
瑛があたしの方をチラリと見て言う。
その視線から、皮肉さをひしひしと感じる。
「放っといてよばぁーか! 瑛だって、彼女いないじゃん」
「あー、全員フッちゃってるから? だって、好きでもねぇのに付き合っても相手に悪いしな。あー俺って罪なオトコ!」
「………」