白黒先生-二重人格彼氏-
「やーだーぁぁ! 離せぇっ」
ジタバタ抵抗するも、あたしの体はズルズルと応接室の中に逆戻り。
どんだけ力強いんだよ、コイツゥッ!
あたしはアレか、近所のノラネコかっ!!
ボスンとソファの上に座らされ、机の上に書類がバサッと音を立てて置かれる。
「何かな先生、これは」
「やだな倉橋さん、見て分からないの? 書類だよ、このハンコ押すだけでいいからさぁ」
「……………」
初めて聞くような、優しくて素直そうな先生の声。
顔も笑顔が眩しくて、天使のよう…じゃなくて!
「何すかっ!? あたしは、こんな雑用をする為に呼び出されたっていうんですかぁっ!? 冗談じゃないですよっ」
バンと机に手をついて全身全霊で反撃。
うん、あたしの意見は間違っていないハズだ。