LAST-LIFE
「項宥様が倒れられた。」
「あ…兄上が!?」
「次の帝を誰にするかという論議がわいている。」
「総鶴以外にいるのか?」
精一杯表情を冷静にして聞いた。
四郎は一呼吸おいてから口を開いた。
「お前だ、勘蔵。」
背中を冷たい汗が伝う。
「何を言うかと思えば・・・。私は出家した身だ。」
「それはそうだ。・・・しかし、実際にお前をたてようという動きもある。」
「私は家には戻らん。」
「そうか。・・・ならばお前を討たなくてもよいわけだな。」
四郎の目は鋭い眼光を放つ。
本気に違いない。
鳥肌が立つのを感じた。
四郎は続ける。
「俺は総鶴様を立てる。でなければ道理に合わんしな。」
「・・・今日はそれを伝えに?」
「忠告をしに・・・と、言ったところか。」
「忠告?」
「お前がもし、実権を握ろうという動きをすれば容赦なく斬る。変な動きをするなよ。」
言い終わると四郎は静かに立ち上がる。
四郎は藩内随一と言われる剣士である。
その太刀を受ければひとたまりもないだろう。
心臓が強く脈打っていた。
「あ…兄上が!?」
「次の帝を誰にするかという論議がわいている。」
「総鶴以外にいるのか?」
精一杯表情を冷静にして聞いた。
四郎は一呼吸おいてから口を開いた。
「お前だ、勘蔵。」
背中を冷たい汗が伝う。
「何を言うかと思えば・・・。私は出家した身だ。」
「それはそうだ。・・・しかし、実際にお前をたてようという動きもある。」
「私は家には戻らん。」
「そうか。・・・ならばお前を討たなくてもよいわけだな。」
四郎の目は鋭い眼光を放つ。
本気に違いない。
鳥肌が立つのを感じた。
四郎は続ける。
「俺は総鶴様を立てる。でなければ道理に合わんしな。」
「・・・今日はそれを伝えに?」
「忠告をしに・・・と、言ったところか。」
「忠告?」
「お前がもし、実権を握ろうという動きをすれば容赦なく斬る。変な動きをするなよ。」
言い終わると四郎は静かに立ち上がる。
四郎は藩内随一と言われる剣士である。
その太刀を受ければひとたまりもないだろう。
心臓が強く脈打っていた。