聖花学園～花よ咲き誇れ～

「ああ……その慈悲深い愛、優雅な物腰、そしてかもし出される柔らかな知性……」

　泣きながら、まるで神仏を見るような目でわたしを見る。


「桂さん……貴方には虹の女神の化身であるアイリスこそが相応しいわ！」



　………………え？



「アイリス……？」

「そうね、アイリス様だわ」

　全校生徒側からもそんな声がちらほら出てくる。

「お優しいアイリス様、万歳！」

「女神の化身なんてとてもぴったりだわ！」


　……えええぇぇ！？


　何なのだろうこの状況は。

　大体なんで皆はわたしのことをそんな信仰するかのように持ち上げるんだろう。


　ちょっと……いや、かなりついていけなくて、わたしは呆然と突っ立っていた。