聖花学園~花よ咲き誇れ~
「皆ありがとう。素敵な笑顔だね」


 そう言ってフラワースマイルを見せた翔子先輩に、生徒達は皆溶けたようなため息をついた。



「さ、そろそろ授業が始まってしまうよ。皆教室に戻ろう?」

 翔子先輩の言葉に、皆操られたかのように自分の教室へと戻って行った。





 他の生徒達が見えなくなってから、わたしと優姫先輩は翔子先輩のもとへ行く。


「やっぱ翔はスゲェな。あっという間だったぜ」

 関心関心、と何故か偉そうに言う優姫先輩。


「なにが『スゲェ』だよ。君だってやろうと思えば出来るだろ?」

 呆れてため息をつく翔子先輩。



 わたしは申し訳なくて、そんな二人に謝った。



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