【 LOVERS 】
話の中で一緒に買い物に
行くことになったらしい。

というより、
僕がついていくと言ったとか?

秋葉原・・・
前に家電を買いに来た。


繭は何買うんだろう?

僕は荷物もちか?

PC?カメラ?

重いものはやだな~


繭は迷いもなくスタスタ歩く。

横目で見ながらやっぱ
美人だよなぁ・・・と思っていると

不意に周りにいる人の視線が気になる。

何か僕らのこと見てない?

ゲイのカップルだと思ってる?
ていうかまだ何もしてないし・・・


繭は僕の顔を見てクスリと笑う。

何?

そして目の前の本屋に入った。
僕はそれに続くと繭はその場所を
スルーして、2階に上がる。

2階には・・・本?
でも下の階とは雰囲気が違う・・・

なんだか客層も

うわっ!あの男やばくない?

何だ今の???

初めて近くで見た。

オタク・・・


いやっ!キモイ!!
見るな!こっちを見るなって!!

ゲイだけど僕はイケメンにしか
興味ないから!

オタクに気をとられていると、
さっきまで近くにいたはずの
繭の姿が見えない。

あれ?

周りを見渡すと、
繭が3階に続く階段を途中まで
上っていた。

『待って!!』
急いで繭を追っかける。

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