【 LOVERS 】
3階・・・

何?ここ?

手をついた横の壁に
目をむけると

3~5階フィギュアコーナー☆
の張り紙。

初めてきたこの世界に
唖然としていると、

繭は僕のことも気にせず
その中で箱を手に
取りじっと見つめている。

周りにはオタク・・・
そこにいるのは繭・・・

じっと繭を見つめる。

リュック、スニーカー、
ヘッドフォン・・・

ん?

チラッと周りに目を向ける。

このファッション流行ってる?

秋葉原ファッション?!!


繭って・・・


オタク?!


軽くショックを受ける。

あの綺麗な顔で?


関係ないことかもしれないけど
僕には・・・

繭の横顔が何だか
楽しそうな顔をしてる。

あの時バーで愛想笑いを
浮かべてた時よりずっといい・・・


まっいいかぁ(笑)



繭がこっちを見て僕を呼ぶ。

「稜、ちょっと来てくれる?」

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