【 LOVERS 】
「ハァ~、疲れたぁ。」

と、レストランのベンチシートに
腰を下ろし荷物を横に置いた
奈央さんは満足そうな顔で

「稜ちゃん好きなもの
頼んでいいからねっ♪」

『好きなものってここ
ハンバーグ専門店だよね?』

「私ハンバーグ大好きなの♪
でも色んな味があるからっ。
後、パスタも、ここのケーキも
おいしいんだよっ♪」

自分が食べたかったんだね・・・

嬉しそうに笑う奈央さんを
見てると自然に笑みがでてしまう。


奈央さんは本当に
おいしそうに食べる。
綺麗な女の人が豪快に食べるのは
見てて面白い。

その細い体のどこに
入っていくのか不思議だけど?


食べ終わって、
僕がアイスコーヒーを頼むと
奈央さんは別腹だと
ケーキが2種類選べる
ケーキセットを頼んでいた。

奈央さんといると何だか
ホッとして、色んなことを
しゃべってしまう。

奈央さんの機関銃トークは
すごいけど、人の話を
引き出すのもうまい気がする。


ストローに口をつけたまま
奈央さんが

「ふ~ん、その人
稜ちゃんに似てるねっ。」

< 31 / 143 >

この作品をシェア

pagetop