【 LOVERS 】
確かに奈央さんの言う
とおりだった。

僕はめんどくさがりで、
他人任せ、自分から何かを
しようなんて思わなかった。


奈央さんは自分のやりたい
ことが決まっているから
一緒にいても楽だった。

あれしよう!
あそこに行ってみたい!
あれが食べたい!

そしてたまに言う僕の要求には
必ず合わせてくれた。

奈央さんの場合好きだから
合わせることが
出来たんだと思う。

それ以外の人に
僕は合わせたことがない。

すべて自分の都合だった。



「似たもの同士の2人なら
どっちかが変わるしか
ないんじゃない?
でも、繭さんに合わせて
もらおうって思うのは
間違ってる。
繭さんにとって稜ちゃんは
ルゥでしか・・」

と言い奈央さんが爆笑して
目に涙まで浮かべてる。

『なっ、奈央さん?』
そこまで笑わなくても・・・

「ハァ~・・・ゴメン(笑)
だって稜ちゃんにそんなこと
させる人ってその人ぐらいしか
いないんじゃない?
すごい貴重な人だと思うよ。

繭さんに会ったことないから
本当に2人が似てるか
わからないけど、
稜ちゃんが変わらないとね。
頑張れ!!」


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