ツンデレプリンス


「にしても、無事に帰ってこれてよかったわぁ」


「これの!どこが!無事だって!?」


「…………」


家に帰り玄関のドアを開けると、仁王立ちで腕を組んでいる稜弥が目の前にいた。






「どこほっつき歩いてたんだ!」


「だから友達と遊んでたの!悪い?」


「悪い!夏生は悪だ!心配かけさせやがって!」


あんたは心配しすぎなの!


と言っていたら埒があかないので、少し黙ることにした。


「…………」


「夏生?」


「ごめん……」


「な……あ、いや、分かってくれてるからそれでいいよ」




< 55 / 58 >

この作品をシェア

pagetop