あの男は私に嘘をつく
「えぇ~、工藤先生は帰られたから、数学は自習だ。静かに自習してろよっ。」
「せ、島ばや…っし先生、工藤先生はなんで帰ったんですか??」
つい立ち上がって、手を挙げながら、教室を出ようとする島林を引きとめてしまった。うっ……、みんなの視線と、美香子のニヤニヤする顔が突き刺さる……。
「あ~、風邪だそうだ。お前、なんか先生に用事でもあったのか??」
「い、いや、別に!!」
島林は不審な顔をして教室を出て行った。大きな安堵のため息をつきながら、席についた。立ったり座ったり、なにしてんだか……。
「きょ~こっ!!あんたチャンスじゃなぁい~♪」
「は??なんで!!??今日先生来てないじゃんか!!」
もちろん声をひそめて話している。皆に聞こえたら、とってもまずいからね。
でも、このとき修二がこっちを見ていたなんて、全然気がつかなかった―――。
「せ、島ばや…っし先生、工藤先生はなんで帰ったんですか??」
つい立ち上がって、手を挙げながら、教室を出ようとする島林を引きとめてしまった。うっ……、みんなの視線と、美香子のニヤニヤする顔が突き刺さる……。
「あ~、風邪だそうだ。お前、なんか先生に用事でもあったのか??」
「い、いや、別に!!」
島林は不審な顔をして教室を出て行った。大きな安堵のため息をつきながら、席についた。立ったり座ったり、なにしてんだか……。
「きょ~こっ!!あんたチャンスじゃなぁい~♪」
「は??なんで!!??今日先生来てないじゃんか!!」
もちろん声をひそめて話している。皆に聞こえたら、とってもまずいからね。
でも、このとき修二がこっちを見ていたなんて、全然気がつかなかった―――。