あの男は私に嘘をつく
「じゃあ、行かなくてもいいんじゃなーい。私の知ったことじゃないもん。好きにすればぁ〜。」








両手を広げて、降参のポーズ。まったく…美香子はいつもこう…。反対したら、私は知らないから、の一点張り。





私はため息をついた。降参したのは、私のほうだ。










「はぁ〜…、分かったよ。行きますよぉ。」








「よし、じゃあ早速メールしな……、いや、ドッキリがいいかっ!!!私がちょちょっと聞き出してきてやるからっ!!!!」








舌をペロっと出して、美香子は教室を出ていった。












看病……。









何持って行こうか…。








冷えぴた、薬、あとは…、暇潰しに使えそうなものとか??
そんなんかな??











美香子が帰ってくるまで、ブツブツ何を持っていくか呟いていた私は、さぞ怪しかっただろう。










しばらくして、美香子が白い紙を片手に帰って来た。まったくどこから聞き出したのか、その紙にはしっかり先生んちの住所が刻まれていた。
紙に書かれた住所を頼りに、私は先生の家に向かった。
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