ボキ、エル。
みんな若かったんだ。


それからご飯もおやつも貰って、ねえたんの部屋にボキの部屋にが作られた。


次の日の朝、はやくからねえたんを起こしたら、眠そうにサークルのドアを開けてくれた。


「エルー。」

まだねえたんが話せる言葉はボキの名前くらい。


ボキが好きな、ティッシュと紙、ねえたんに最初に見つかって、ねえたんはダメって泣いた。


泣かれるとボキは、どうしていいかなんかわからない。


「だめぇ………エルぅ」

グシグシ泣きながらボキの口に手を入れて、ティッシュをとった。


ボキのものを取ったねえたんだったけど、ねえたんの手を噛もうとは思わなかったんだ。


だってボキと同じくらいの手だもん。


「これだめぇ…」

泣きながら、ボキの戦利品を掴んで、何回もだめぇって言った。


そんなボキ達を見つめるだけの大人。
にいたんはねえたんが泣くから一緒に泣いてた。


最初から怒られっぱなしなボキのリビングでの定位置は、おとうたんの足の下。
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