Symphony V
「今回の事件にかかわってる人物のそれぞれの関係なんですが、ちょっと…というか、かなり複雑なんです」

佐藤は手に持っていた数枚の紙を、村儀に渡す。村儀は少し眉をひそめながらも、手に取った紙に目を通していった。

「おい…間違いないんだろうな?」

言われて佐藤は頷いた。

「はい。裏付けるように、こんな写真も出てきました」

佐藤は、持っていた数枚の写真を、テーブルの上に置いていく。
唯は不思議そうに、並べられていく写真を見た。

「村さん、このことは…」

言いづらそうな顔をする佐藤に、村儀は深呼吸をひとつして、唯の方を見ながら口を開いた。

「いいか、東峰。落ち着いて聞けよ」

村儀と佐藤の雰囲気に、なんとなく嫌な感じがした。
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