【長編】sadist and masochist love stories
「陽菜、大丈夫か?」


「湊司くん。」


てか、泣いてんじゃん。


「ほらっ。
立て。」


俺は、陽菜に手を差し伸べた。


「ありがとう」


陽菜は、お礼を言いながら俺の手を握り立ち上がった。


「湊司が優しい。」


陽生が物珍しそうに近寄った。


「別にいいだろ?」


「あの...」


陽菜が申し訳なさそうに話を割って入ってきた。


「陽菜、どうした?」


「迷惑かけてごめんなさい。」


お礼を言われるのはわかるが、謝られるのは心外だ。
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