最高級の召使
優しい唇が触れた。



あ・・・・・


倉之助の唇が
私の唇の上で優しく動く。


頭がゴーーーーッと音をたてた。



「キスはこういうものですよ。
愛する人の唇に触れる神聖な
儀式ですから・・・・ 」


そしてまたキスをした。


唇を合わすたびに
体が熱く燃える・・・・・
離すと洩れる息が
いやらしい・・・・



やっと倉之助が唇をはなした。



「初心者のキスはここまでです。」


いつもの笑顔に
安心した。


私の頬にキスをした。


「おやすみなさいませ。
これは夢ですから。
大人はずるいんですよ……」



「ずるくてもいい・・・
大好きなの。」


嬉しくて涙が出た。
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