最高級の召使
「違う、違う・・・
倉之助が電話で話してたから。」


「兄貴のとこに?
なんだって?」


「たぶん…会いたいって」
要之助の様子にマズイこと
言ったと後悔した。


「で、兄貴は?」


「終わったことって……」
マズイ……


「アイツ!!」


「どーしたの?
私なんかいけないこと言ったのね。
だったら忘れて。
ただ、どんな人なのか
聞きたかっただけなの。」


「気になるのか?」


「うん・・・」


「おまえ…兄貴のこと…」


「好きなんだと思う。」


一瞬あっけにとられた
要之助が笑いだした。



「兄貴は召使だぞ?
おまえは一生兄貴に命令して
生きていくのか?」



「命令なんかしないもん。」



「所詮、身分違いだぞ。
それにアイツは冷たい男だし…」
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